
鹿児島県・屋久島への旅は、まさに「数千年の時が止まったような神秘の世界に迷い込み、生命の根源に触れる旅」でした。
旅のハイライト
島に降り立った瞬間から、都会とは明らかに異なる濃密な空気感に包まれました。今回の旅のハイライトは、やはり縄文杉を目指すトレッキング。往復10時間以上という険しい道のりでしたが、一歩一歩進むたびに、巨大な屋久杉や岩を覆い尽くす深い緑の苔が、ここが「水の島」であることを静かに語りかけてくれました。ついに目の前に現れた縄文杉の、圧倒的な存在感と神々しいまでの生命力。その深い皺のような幹に刻まれた悠久の時に触れたとき、自然への畏敬の念で胸がいっぱいになりました。
有名アニメ映画のモデルになったと言われる幻想的な森
また、白谷雲水峡では、映画の世界を彷彿とさせる「苔むす森」の美しさに息を呑みました。雨が多い島だからこそ、滴る水滴が水晶のように輝き、森全体が呼吸しているような生命の脈動を感じることができました。
食の面でも、屋久島の恵みは格別でした。透き通った身が美しい首折れサバの刺身は、驚くほどの弾力と甘み。さらに、地元の名水で仕込まれた本格芋焼酎「三岳」を、飛び魚の唐揚げと共に味わう時間は、登山の疲れを優しく解きほぐしてくれる至福のひとときでした。
最後に
「月に35日雨が降る」と言われる島。雨さえもが森を輝かせる恵みとして感じられるのは、屋久島が持つ圧倒的な浄化作用のせいかもしれません。便利さとは無縁の環境だからこそ、自分自身の五感が研ぎ澄まされ、魂が洗濯されるような、一生忘れられない特別な冒険となりました。


